EcoVadis、Ulula社の戦略的買収を発表。 サプライチェーンにおける人権リスク軽減の支援を強化

パリ・トロント - 2024年9月4日

サステナビリティ評価プロバイダーのリーディングカンパニーであるEcoVadisは、サプライチェーン全体の労働条件改善を支援する、人権問題解決に特化したテクノロジープロバイダーであるUlula社の戦略的買収を発表しました。

Ulula社は2015年以来、農業や鉱業、エネルギー産業などの従事者への労働条件条改善を目指した、エンゲージメントメント・プラットフォームとツールを展開します。
EcoVadisは今回の戦略的買収により、EcoVadisソリューションを導入する企業に対して、責任ある公正な雇用慣行の促進にむけた支援を強化します。

具体的には、
Ulula社が提供する労働者調査や不当行為に対する申立てシステム、分析ダッシュボードにより、EcoVadisプラットフォームのデータベースは強化され、また、労働者や地域社会への直接働きかけ、サプライチェーン全体の人権・労働に関するリスクの特定、継続的に更新されるデータに基づいた実行可能なインサイトの構築を通じて、リスク対処と改善へのアクセスを促進することが可能となります。

Ulula社独自のプラットフォームとEcoVadisソリューションの相乗効果により、以下、労働慣行に関する広範囲な可視性を得るための主な3つの課題解決が可能となります:

  • 労働環境に関する定期的な調査と大規模なサンプリングの実施

  • 安全かつ厳重な現場からのフィードバックの収集:労働従事者は匿名での報告が可能

  • リアルタイムで様々なデバイスからアクセス可能。114か国語での対応のほか、文化的特質に合わせた調整が可能

変化するリスクとコンプライアンス対応の必要性

国際労働機関 (ILO) によると、強制労働状況下にある世界の2,800万人の男性、女性、児童のうち、63%は民間経済圏内(private economy、主に企業サプライチェーン)に属することが報告されています。反奴隷制および人権デュー・ディリジェンスは、現代奴隷法や欧州企業持続可能性デューデリジェンス指令(CSDDD)、企業サステナビリティ報告指令(CSRD)の中核をなすものであり、その範囲はグローバルのバリューチェーン全体に及びます。各国の規制は、バリューチェーンのサステナビリティ・パフォーマンスに関する情報開示を支援するため、企業側にはこれまで以上の厳格さと検証可能な詳細が求められます。特にCSDDDでは、欧州で売上高4億5,000万ユーロを超えるすべてのEU圏内の企業および非EU圏内企業に対して、サプライチェーンにおける不当行為に対する申立てシステムの2029年までの導入を義務付けています。また、新指令では、違反した場合、全世界の売上高の最大5%までの罰則が課せられます。

EcoVadisは今後、Ulula社のプラットフォームを通じて労働者やコミュニティから労働や人権の状況に関する定期的なフィードバックが得られるようになり、従来のメカニズムによる情報格差の改善を目指す企業への支援を強化します。

EcoVadis、Ulula社のコメント

今回の戦略的買収について、EcoVadis共同創業者・共同CEOであるピエール=フランソワ・タレールは次の通り述べました:

「Ulula社の戦略的買収により、サプライチェーン内の労働と人権に関するリスク・デューデリジェンスへの統合と、国際規制への対応可能範囲が広がることに加え、現場で得られた検証可能データを求める、EcoVadisソリューションご利用企業のニーズに応えることができるようになります。」

Ulula社の創業者でCEOのAntoine Heuty氏は次の通り述べました:

「UlulaとEcoVadisは、グローバル・サプライチェーン全体の人権と労働条件に関する重大な課題に立ち向かい、解決に向けた進展を加速させるという共通の目的を掲げています。Ulula社のプラットフォームで取集される労働と人権に関するデータや信頼性の高いインサイトと、EcoVadisのグローバル・プラットフォームとEcoVadisネットワークの相乗効果により、これまでにない規模でインパクトを拡大できることが期待されます。」

Ulula社について

2015年に創立。「Ulula」はアフリカ南部のチチェワ語で「明らかにする」という意味を指し、グローバルなサプライチェーン内の事業運営における労働条件の改善を目指す、人権テクノロジーと分析ツールのリーディングカンパニーです。ニジェール川デルタからペルーの高地まで、70カ国の農業、鉱業、エネルギー産業に従事する労働者やコミュニティの労働改善を支援してきたUlula社のテクノロジーは労働者と企業の橋渡しとなり、Ulula社のプラットフォームを通じて、安全かつ厳重に現場からのフィードバックが共有されることを可能とします。創業以来Ulula社は、約70カ国、150社以上の企業がUlula社のプラットフォームを活用し、400万人以上の労働者の人権問題、労働改善を支援してきました。またUlula社はBCorp認証取得企業です。

 ulula.com, LinkedIn, X

<本プレスリリースに関するお問い合わせ先>

Pauline Schu (Head of Public Relations, EcoVadis)

pschu@ecovadis.com 

※International Labour Organization: https://www.ilo.org/topics/forced-labour-modern-slavery-and-trafficking-persons

著者について

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EcoVadisは、世界のビジネスにおいて最も信頼されるサステナビリティ評価の提供をミッションとする会社です。専門知識とエビデンスに基づく独自の評価システムにより、企業とその取引先のサステナビリティパフォーマンスを監視し、改善のための提案を行っています。EcoVadisによる評価は200の業種と175カ国の状況を網羅しており、実用的なスコアカードやベンチマーク、脱炭素に向けたアクションツール、インサイトを通じて、環境的で社会的かつ倫理的な改善を促進します。

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