サプライヤーの炭素排出リスクを正確かつ効率的に特定し、脱炭素化への取り組みに優先順位をつける先進的な機能をリリース
パリおよびニューヨーク - 2023年3月14日 - サステナビリティ評価のリーディングプロバイダーであるEcoVadisは、サプライヤーが脱炭素化を進めるためのエントリーポイントとなるカーボンアクションモジュールソリューションに、カーボンヒートマップ機能を追加したことを発表しました。この機能の追加は、3月14日のEcoVadis Sustain 2023カンファレンスで明らかにされました。取引先全体のカーボンホットスポットを迅速かつ容易に特定できる炭素排出リスクマッピングツールを求める企業にとって、理想的な機能となります。
持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)が主催する炭素の透明性のためのパートナーシップ (PACT)イニシアチブや、世界資源研究所(WRI)の温室効果ガス(GHG)プロトコルなどの主要な業界フレームワークで指摘されているように、カーボンホットスポットの特定は、サプライヤーが脱炭素化へと進むために必要な最初の一歩となります。しかしサプライチェーンの可視性の欠如により、企業の排出削減目標に向けた取り組みが進みづらい傾向にあることが調査で明らかになっています。カーボンヒートマップは、最高水準のカーボンホットスポットのマッピング分析を用いて、企業のバリューチェーンにおける包括的な炭素排出リスク計算を行い、数時間から数日のうちに脱炭素化のための「ホットスポット」の優先順位付けを行います。カーボンヒートマップを使用することで、企業は温室効果ガスパフォーマンスの改善の可能性が最も高い領域を特定し、実行可能な炭素排出削減戦略を策定することができます。
EcoVadisのカーボン部門のジェネラル・ソリューション・マネージャーであるJulia Salantは、今回の発表にあたって次のように述べています。「気候危機の緊急性を考慮して、さまざまな企業が炭素排出量を削減し、収益だけでなく地球と社会の両方に利益をもたらす、より持続可能なビジネスモデルを模索しています。 カーボンヒートマップは、組織の持続可能な目標への取り組みを支援する革新的な機能です。導入企業は、より戦略的かつデータに基づいたアプローチによって、排出量の削減とサプライチェーンの脱炭素化を推進し、最大の効果を上げられるようになります」
カーボンヒートマップは、莫大なリソースを先行投入することなくサステナビリティへの取り組みを進めたい企業にとって、費用対効果の高いソリューションです。1万4000に及ぶ組織のレポート結果を反映した、当社独自の温室効果ガス排出量データを活用しているほか、特定支出など信頼性の高い公開データベースからも情報を抽出しています。この評価手法は、最新の業界研究、規格および文献レビューに基づいて定期的に更新されています。
カーボンヒートマップの利点と主な機能は以下の通りです。
- 制限数なく、支出や重要度データを含めたサプライヤーのプロファイリングが可能
- 各サプライヤーの炭素排出量リスクを1〜6段階で算出し、リスクレベルと排出量削減の可能性を示唆
- 国、業種、排出源など、全般的な炭素排出リスクをマッピング
- 脱炭素化と炭素排出リスクの低減に向けた行動を促す、個別のアドバイスを提供
- コンサルタントやカーボンアカウンティング(炭素会計)会社による、スコープ3全体のマッピングに必要な時間や費用を削減
カーボンホットスポットのマッピングの課題は、支出カテゴリーとサプライヤーの活動を確実にマッチングさせることですが、一貫性のない結果となる可能性があります。この点、EcoVadisのマッチング機能には、3年間にわたるIQ Plusテクノロジーの蓄積が反映されており、100万社以上がマッピングされているため、結果への信頼性を担保できます。これにより、以下のようなサプライチェーンの脱炭素化のあらゆる段階にある企業がリスクのあるサプライヤーを巻き込み、即座に行動を起こすための基盤が整いました。
カーボンヒートマップは、以下のような企業に最適なソリューションとなります:
- サステナビリティチームと調達チームは、組織の脱炭素化を達成するうえでサプライヤーが重要な役割を果たすことを認識しているが、スコープ3排出量の全容はまだ把握できておらず、 サプライチェーンの脱炭素化に取り組みはじめたばかりの企業。
- サプライチェーンの脱炭素化を進行中で、サプライヤーと連携し、スコープ3排出量の測定に着手しているが、 実施規模の拡大や自動化が必要な企業。
- 最高レベルのサステナビリティと調達を実現したものの、サプライヤーの脱炭素化プログラムの有効性と拡張性を高めたいと考えている 先導的立場にある企業。
脱炭素化に取り組むサプライヤーの優先順位を決めるためにカーボンヒートマップを活用する方法について、詳しくはwww.ecovadis.com/ja/solutions/carbon をご覧ください。
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